組合の概要
「吉野材センター」は昭和48年より、組合員、製材工場等、近隣の事業所が流通の合理化の為、協同組合として設立致しました。月1回の展示即売会により、物流の拠点として、需要サイドの皆様より、信頼と好評を頂いてまいりました。
吉野杉・吉野桧を扱い、日本全国に向けて販売しています。住宅が多様化するに従い、吉野材の良さをアピールし、伝統的日本建築に加え、環境と健康にやさしい住宅にも吉野の杉・桧を積極的に採用してもらう様、努めています。
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樹種
奈良県吉野地方で産出される杉、桧を中心とした建築材料です。
樹齢は、杉で40年生~250年生(主に95年生)、又桧では50年生~150年生(主に80年生)と幅広く伐採されています。
吉野地方特有の土壌と、吉野の伝統的な植林、育成方法によって他に類をみない色艶、強度、耐久性等を誇っています。
桧
桧は日本特産の樹木で本州・四国・九州まで広く分布しています。
吉野杉で有名な吉野郡一帯でも桧が混生し、樹海をなしています。
成育すると高さ30m・直径1mにも達します。
建築材として用途が広く、何百年もの歴史を持つ社殿によく使用されています。
木の中心側(赤味)は淡黄褐色~淡紅色で外側(白太)は白色~淡黄白色で、木肌・色合いの美しさに加え、虫害・湿気に対する強さなど香りもよく目につく個所によく使用されています。
杉
杉は日本特産の樹木で、本州・四国・九州(屋久島)まで広く分布しています。
奈良県の県木でもあり吉野郡には数百本もの杉の巨樹があり、県の天然記念物に指定されているものもあります。
成育すると高さ40m・直径2mにも達します。
枝は細く短く、建築材としては、用途が広く柱・板材などあらゆる部分に良材として用いられています。
木の中心側(赤味)は淡紅~暗赤褐色~黒褐色・外側(白太)は白色~淡黄白色で、赤味・白太の区別は明瞭です。
特有の香りがあり、加工工作が容易に出来ます。
吉野材の特長
吉野材の最大の特長は、芯が円心にあり曲がりが少なく、年輪巾が細かく均一であること。そして色艶がよく光沢にとんでいることです。 年輪巾が細かく均一であるということは、そのまま強度が高いということにも繋がります。
このような良材がつくられるには、恵まれた気候や土壌と、幾世代にもわたる技術開発努力の結果があります。
吉野材が良材である要因
吉野における人工植林の歴史は古く、約500年前の室町時代までさかのぼることができます。
その長い経験は、そのまま日本の林業の基礎を築いてきたと言っても過言ではありません。
もちろん、同時に丁寧な植林作業も行われ、数百年かけて培われてきた育林を守っていきます。
1 | 密植 | 1ヘクタールあたり8000本~12000本という、高密度の植栽を行うことで年輪巾が細かくて均一な材を育成しています。 |
2 | 枝打ち | 外形を丸く、芯を中心に、まっすぐで先細りが少なく節の少ない良材をつくり、順調な育成を促すためにかかせない作業です。 |
3 | 間伐 | 良質な材を優先して育成していけるように、積極的に間引きをしていきます。 |
4 | 気候 | 海抜300~800mと、杉・桧の育成には最適な地形であり、年平均気温14℃、年間降雨量2500mm、積雪は年数回で50cm以下、風害は希少で、気候もまた杉・桧には最適です。 |
5 | 土壌 | 古生層、中世層からなる燐酸加里・硅酸塩類に富む土壌で、保水と透水性が極めて良く、杉等の生育に最適な土壌です。 |
品目
構造材、内装材はもちろんの事、テーブル等のインテリア部材、その他木製の生活グッズも製造販売しています。
一般木造住宅から神社仏閣用材まで、幅広く生産されています。ご注文に応じて、どのような寸法にも対応しています。
寸法
木造三階建てにも対応できる様に、9m、10mの柱まで製材可能です。
桧では幅60cmのカウンター材など、杉では幅1mの板まで製造しています。
※部材の寸法につきましては、製材業者により、2mm~6mm表示寸法より、大きめに製材してある為、実寸についてはお問い合わせ時にご確認ください。
配送
柱1本から全国各地へ配送致します。(特殊山間部は除く)
数量がまとまれば、トラック運送にて配送いたします。少量の場合、宅配便(着払い)にて配送も出来ます。
※原則として運賃は買方様持ちとなっております。
仕分け・格付け(等級)
※節の有無に加えて目通りの良悪・色艶その他難点を考慮しながら総合的な格付けを生産者が行っています。
製品の格付けは、基本的に節の有無によってされております。節が無いことを無節(ムジ)と呼び、小さい節の事を上小節(ジョウコブシ)と呼んでいます。
したがって、構造材(柱、土台、梁等)の場合、四面に節が無いものを四方無節、以下三方無節、ニ方無節、一方無節となります。【図1】
又、小さい節が四面に有るものは四方上小節で、以下三方上小節、ニ方上小節、一方上小節となります。【図1】
以上、無節、上小節は構造用部材の中で役物(ヤクモノ)とされ、主に化粧用部材として使用されております。また四面に節があり、化粧用部材として使用されていないものを「一等材」と格付けされ、無節上小節に比べて安価で、主に大壁用の中の部材として使用されています。【図1】
杉の内装用造作材は通称「源平」と呼ばれる商品と、「赤」と呼ばれる商品に分類されています。源平は赤に比べて安価で全国的に使用されています。
単板仕分け・格付け
(柾)・・・ 柾目ツキ板に使用する材
(板目)
一枚上小・・・ 一分板(3mm)の上小節が取れる六分板(18mm)
一枚ムジ・・・ 一分板(3mm)のムジが取れる六分板(18mm)
二枚上小・・・ 二分板(6mm)の上小節が取れる六分板(18mm)
二枚ムジ・・・ 二分板(6mm)のムジが取れる六分板(18mm)
縁甲上小・・・ 六分(6mm)の上小節の板
縁甲三ム・・・ 六分(6mm)の三面ムジの板
縁甲四ム・・・ 六分(6mm)の四面ムジの板
アテ上小・・・ 七分以上のアテの多い上小板
アテ三ム・・・ 七分以上のアテの多い三面ムジ板
アテ四ム・・・ 七分以上のアテの少ない四面ムジ板
上小・・・ 七分以上の上小節の板
三ム・・・ 七分以上の三面ムジの板
四ム・・・ 七分以上の四面ムジの板
ヒキ板・・・ 一分板(3mm)の板
加工
部材をすぐに施工できるようにご注文に応じて製材品を形状加工いたします。プレナーから超仕上加工、又丸棒加工塗装加工まで可能です。
加工形状は次の通りです。(単価は吉野材センターへ問い合わせ下さい。)
幅60cmの梁をプレナー掛けすることも出来ます。丸加工は直径60cmまで加工することが出来ます。